「面倒くさい」は、心が自立し始めた証拠

お悩み相談室

現在、小学校高学年の子どもを持つ母親ですが、最近の子どもの様子について相談させてください。

以前は好奇心旺盛だったのですが、最近は学習へのモチベーションが上がらないようで、何を誘っても「面倒くさい」と消極的な態度をとることが増えました。

反抗期という時期的なものもあるのかもしれませんが、親としてどう動機付けをしてあげればよいのか戸惑っております。

また、スマートフォンやゲームの利用ルールについても頭を悩ませています。貴校が大切にされているエージェンシーを尊重したいと思いつつも、ついつい制限ばかりしてしまい、「いっそ見せない方がいいのでは?」という極端な考えがよぎることもあります。

家庭においても、子どもの好奇心を損なわずに、自律的な生活習慣や学習姿勢を育むために、親はどのようなスタンスで関わるのが理想的なのでしょうか?

アドバイスをいただけますと幸いです。

まず、お母さん、毎日お疲れ様です。「いっそスマホなんて見せない方が良いのでは?」って極端な考えがよぎるの、わかります。それは、それだけお子さんの未来を真剣に考えている証拠ですが、親なら皆一度はよぎる思考だと思います。

高学年の「面倒くさい」という言葉。これ、実はネガティブなことだけじゃないんです。

これまでは「親が言うから、先生が言うから」と受動的に動いていた子が、「自分はどうしたいか」という自我(エージェンシー)が芽生え始めたサインなんです。でも、まだそのエネルギーをどこに向けたらいいか分からなくて、とりあえず「今はやりたくない」を「面倒くさい」という言葉で表現しているんです。

ここで親が焦って「動機付けしてあげなきゃ!」と外側からガソリンを注ごうとすると、子どもはさらに逃げたくなります。

  1. 「動機付け」をあきらめて「観察」に回ってみる!

エージェンシーを育てるには、親が「引っ張る」のをやめて「横に座る」スタンスがとっても大切。

「何を誘ってもダメ」なら、しばらく誘うのはお休みしてみて下さい

「最近、あんまり乗り気じゃないけど、何か心のモヤモヤとかある?」と、答えを求めずにただ聴く。本人が「今はぼーっとしたい」と言うなら、「そうか、今はチャージ中だね」と認めてあげる。

「自分の状態を自分で決めていいんだ」という安心感こそが、次の好奇心が芽吹くための土壌になります。

  1. デジタルとの付き合いは「ルールの押し付け」から「共同開発」へ

スマホやゲームを「見せない」という極端な選択は、これからの時代、逆にお子さんから「自分で自分をコントロールする練習台」を奪うことにもなりかねません。

「お母さんは、あなたの睡眠や目が悪くなるのが心配なんだよ」と、主語を「私(I message)」にして不安を伝えてみてください。その上で、「どうやったらあなたが心地よく使えて、お母さんも安心できると思う?」と一緒にルールを作ることから始めましょう。

「決めたことが守れなかった時、どうリマインドしてほしい?」と、解決策まで本人に考えさせてみるんです。これこそが、私たちが大切にしているエージェンシーの練習です。

  1. 親の背中が一番の「教材」

子どもの好奇心を再燃させたいなら、一番効くのは、親自身が「これ、面白いわー!」と何かに夢中になっている姿を見せることです。

「勉強しなさい」と言うより、お母さんが隣で本を読んで「へぇー!」と驚いたり、新しい趣味を楽しんだりする。大人が人生を楽しんでいる姿を見て初めて、子どもは「あ、大人になるって、学ぶって、結構おもろそうだな」と、自分から顔を上げ始めます。

最後に

10歳を過ぎた高学年は、親子が「教える・教えられる」の関係から、「一人の人間同士」へとアップデートする時期です。

今は「何もしない」という本人の選択を、少し離れたところから「今はそんな気持ちなんだね」と見守ってあげてください。好奇心の種は、必ずお腹の底に眠っていますから。大丈夫、信じて待ってみましょう。

わたしも、絶賛思春期の中学生の子育て真っ只中です。日々余計な指示を出しそうになりますが、一回『ゴクリ』と飲み込んで、その直後に子どもがその行動をした時に、あ〜言葉を飲み込んだわたし、良くやった!と自分で自分を褒めてあげてます。だってわたしたち親も、褒められたいですもんね!

応援しています。


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