探究学習
探究学習は、「探」りながら追「究」するという言葉の通り、身の回りのものや新しい事象、興味のあることについての疑問と、知りたいと思う気持ちや、理解して行動することが大事と思う気持ちを動力源として学びを進めます。子どもたちの興味や疑問をもとに進めますが、カリキュラムとしての学習目標やめあてが設定されています。
PYPの教科を超えたテーマ
IB PYPの探究学習は、6つのテーマのもと構成されています。
これらの6つのテーマは、子どもたちが教科の学習内容やスキルを含む様々なトピックについて探ることができるようになっています。探究ユニット(UOI)の学びは、教科に関連する概念やスキルなどを練習したり使ったりしながら、高次の概念のレンズを通して学ぶことと表現することができます。
取り扱う内容は実に様々です。複雑な世界の仕組みや社会の中でのものごとの組織のあり方、自然界の法則や、私たち人間どうしの関わり合い、文化や信条、様々な表現方法や、自分自身と人との違いやアイデンティティなどが含まれますが、この限りではありません。
- Who We Are
私たちは誰なのか - How We Express Ourselves
私たちは自分をどのように表現するのか - How Organize Ourselves
私たちは自分たちをどう組織しているのか - Where We Are in Place and Time
私たちはどのような場所と時代にいるのか - How the world works
世界はどのような仕組みになっているのか - Sharing the planet
この地球を共有するということ
IB 学習者像
IB教育では、10の学習者像に示される人物像を育むことを目指しています。
これらの学習者像は、学校生活に限らず、普段の生活の様々な場面で、行動や態度に示される特性です。関西国際学園では、学習者像をクラスや授業科目などの中での目標に掲げたり、振り返りやフィードバックの場面で引用したりします。また、探究学習プログラムでは、学びを通して育みたい子どもたちの姿として学習計画にも組み込まれています。
IB学習者像について詳しくは、IB機構のウェブサイトをご覧ください。
学びのアプローチ
生涯の学習者であり続けることを提唱している国際バカロレアでは、PYPから始まりDPにおけるまでApproach to Learning(学びのアプローチ)という学ぶことを学ぶスキルをさまざまな知識の習得や経験を通して身に付けることが計画されています。
PYPエキシビション
PYPエキシビションは、国際バカロレアの初等教育プログラムの学びと成長の集大成を発表する場です。PYPの最終学年で行うことが必須となっており、子どもたちが個々に、協働的で教科の枠を超えた探究学習に取り組みます。
関西国際学園のエキシビションでは、6年生の児童がトピックを選び、自ら探究の流れを組み立て、研究したり資料を集めたりした結果を、ICTやさまざまなツールを駆使して披露します。歴史、科学、算数、プログラミング、プレゼンテーション、文化などさまざまな分野を織り交ぜ、自分が情熱をもっていることを伝えたり、社会問題をとりあげて問題提起をしたりします。
また社会の問題解決に向けて、すでに取り組まれていることや、新しいアイデアを紹介することで、社会の問題を自分事と捉え、社会の一員として責任ある行動について、保護者や教師に自分の考えを共有し共に考える機会です。
また、PYPエキシビションは、子どもたちの学びと成長を祝う場でもあります。ご参加の皆様にとっても、子どもたちの学びを見聞きしていただくとともに、地域や世界の問題について一緒に学んだり考えたりする機会となることを願っています。
<参照>
文部科学省『国際バカロレアとは』<http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/ib/1307998.html>
国際バカロレア機構 『PYPのつくり方』(2016)
国際バカロレア機構『PYP: From principles into practice』(2019)
Student Led Conference
Student Led Conference (SLC)とは、IBが提案する「学びをアセスメントして共有する」方法のひとつで、ご家族をはじめ、子どもたち一人ひとりの学びを取り巻く人々と会話やアクティビティを通して、子どもたち自身が1年間の学びを共有し、振り返る、年間の学びの集大成です。
スタイルや構成、共有の内容に至るまで、SLCの実施方法は学校や子どもたち一人ひとりによってさまざまで、個性に溢れています。当学園では例年、探究学習と各教科の学びのハイライトを子供たち自身が選択し、楽しく振り返り、共有します。
ご家族の皆様を教室にお招きし、子どもたち自身が厳選した内容を、子どもたち主導の下、プレゼンテーションやゲームなどの方法で保護者へ共有していきます。
ご家族の皆様に、じっくりとご覧いただき、日頃の子どもたちの頑張りや、年間を通じての大きな成長を共に喜びます。ご家族の皆様には喜びの思いを具体的に子どもたちに直接伝えていただくことが、子どもたちの今後の成長にとって重要です。