避難訓練
梅雨の季節になりました。湿度・温度ともに高くなり、また天気が変わりやすいこの時期は、体調を崩しやすい時期でもあります。晴れた日は積極的に外で遊びましょう。
日本は自然災害の多い国として知られています。近年の台風や地震の災害については今でも記憶に新しく、他人事ではありません。災害発生時には落ち着いて行動し、教職員が適切な指示を出して子どもたちを安全に避難させられるよう、また子どもたちに避難訓練の大切さを伝えるために、日頃から定期的な訓練が必要です。
当園では月に1回、避難訓練を実施しています。地震、津波、火災、洪水や不審者侵入などさまざまな災害を想定して訓練を行っています。
ELCでは、子どもたちが落ち着いて行動できるよう、年齢に合わせた訓練や説明をしながらサポートしています。訓練を知らせるホイッスルの音にびっくりしたり、緊張した表情になったり、泣いてしまったりすることもあります。いつもよりも大きな音が聞こえても、「怖いことはなく、先生たちがみんなを守るからね!大丈夫だよ!安心してね!」と話しています。驚いたり、怖くなったりなど、初めての体験に泣いてしまうことも自然なことです。同時に、それくらい真剣に避難訓練に取り組むことができていて素晴らしいことを子どもたちに伝えています。
実際に園外へ避難する時に、子どもたちは先生のお話をよく聞いて、
・煙を吸わないように口を手でカバーして避難したり…
・防災ずきんをかぶって避難したり…
・抱っこ紐で抱っこされ、安心して笑顔の子どももいたり…
・教室から外へ避難する時は上靴のまま外に避難しますが、園外へ行くため外遊びの感覚で上靴から外靴に履き替えようとする子どももいたり…
みんないつもの外遊びとは何か雰囲気が違うことを感じとりながら、先生たちの真剣な表情や話し方を目にし、ひとりひとりが真剣に避難訓練に取り組むことができるようになっていきます。
Kでは、避難訓練が始まると「教室の真ん中に集まる」「廊下に並ぶ」「口を手でカバーする」「防災ずきんをかぶる」など、災害の種類によって異なる指示を聞きながら子どもたちは行動します。ドキドキしながらもみんな一生懸命です。子どもたち同士でも人差し指を口の前に持っていき「静かにしよう」と伝えあったり、「こっちにおいでよ」と助けあったりする姿が見られます。あるクラスでは、避難訓練前には、練習の目的やその大切さを話し合ってから臨みました。訓練後には教室に戻り「(避難訓練の間に)静かにできた人?」「先生のお話を聞いて動けた人?」などの質問を通して、自分たちの行動を振り返りました。また、年齢的にも避難訓練の緊張した雰囲気を感じとり、怖くなったり心配になったりする子どもたちの心のケアも重要だと考えています。お互いの気持ちを共有し、練習だったことや避難訓練の大切さを再確認しました。
災害時に、冷静かつ的確に対処するためには「慣れ」が必要です。「もしも」の時のために、意識を高め、これからも定期的に避難訓練を続けていきます。